kyoyamayukoのブログ

私の墓にはルピナスを飾っておくれ

フェミニズム

【訂正】対幻想からの解放とありのままの他者の受容ーーードライブ・マイ・カー

※sumita-mさんからのご指摘があり、「共同幻想」を「対幻想」に訂正します。ご指摘ありがとうございました*1。概念は原著確認して丁寧に使いたいと反省しました。 二度目のドライブ・マイ・カー。 3時弱の映画を2回も見るって2時間映画を三本見ることがで…

ウエスト・サイド・ストーリー

スピルバーグのウエスト・サイド・ストーリーを見ました。 有名だけど見たことがない映画でした。 www.20thcenturystudios.jp 私がこの映画の存在を初めて知ったのは父が実家から持ち帰ってきた石森章太郎の『サイボーグ009』のマンガでした。このマンガに…

ホモソーシャルな関係の乗り越え方ーーー『「非モテ」からはじまる男性学』の感想

ネットでも日常でも「非モテ」という言葉は聞かれるし、男性自ら「俺は非モテ」と自称するする人もいるが、非モテとはいったんなんなのだろうか。一般的なイメージでは「モテない男」というイメージだし、weblioでも同様の定義をしている*1。 「非モテ」の…

『妊娠・出産をめぐるスピチュアリティ』の感想

子宮系、体内記憶、自然なお産。。。妊娠、出産した女性にとって、雑誌やネットで見かける言葉たち。「自然なお産」なんてあまりにナチュラルな言葉過ぎて、スピチュリアリティと関係があるなんて自覚も無く、それらの言葉に触れている。 これらの言葉はどこ…

花の24年組、大泉サロン、少女漫画革命の言葉の由来ーーー萩尾望都、竹宮恵子、増山法恵

以前に花の24年組、大泉サロン、少女マンガ革命について情報収集してブログにまとめたが、その後、本を読み込み更に詳しく分かってきたので比較したものをまとめたい。 【情報収集】萩尾望都、竹宮恵子、増山法恵 - kyoyamayukoのブログ 大泉サロンの由来 竹…

ケアの倫理と「弱者男性」論ーーー自律した個人モデルから排除された男性はネット寄せ場で暗黒思想を紡ぎ出すしかないのか

フェミニズムは、近代思想が前提とする「自立/自律した個人」モデルが女性を排除した抽象的な概念であることを明らかにしたのですが、実は一部の男性にとっても、特に「弱者男性」にとっても同じことが言えるのだと気づきました。この「自律した個人」モデ…

ケアの倫理と「母性2.0」ーーー元橋利恵『母性の抑圧と抵抗』

2.0ってもはや死語ですか? 「母性」の語りのレンジを広げるために、フェミニズムが到達した母性批判を超えて再構成するときがきたのではないだろうか。 それは単に「母性」、女性に「だけ」関わる話なんかではない。ケアの倫理は、近代思想の基盤にある「自…

ケアの倫理ー近代的自我を相対化する重要な概念

ケアの倫理について分かりやすくまとめてあり、勉強になったので概念を整理したい。 「第1章 母性研究の戦略とケア・フェミニズム」から引用してまとめる。 3 ケアー女性の経験と思考の可視化[23-27] 母性研究は母性と近代的自我を対置。本署ではケアの倫…