kyoyamayukoのブログ

私の墓にはルピナスを飾っておくれ

日本人戦犯

日本の通貨制度①江戸の通貨制度ーーー松元崇『持たざる国への道』第二部軍部が理解しなかった金本位制の読書ノート

松元崇さんの本を通して、財政・金融面からなぜ日本は戦争を選択したのかをまとめたのがこちらの記事ですが、軍部の財政・金融政策がいかにおかしかったかを理解するためには通貨制度を理解する必要があります。が、それを通史と一緒にまとめるとややこしく…

なぜ日本は「侵略」という認識をもたなかったのか

ようやくこの問いにたどり着きました。 私は「正しい」歴史認識の闘士ではないし、正直に言うとグロテクスな好奇心から中帰連の証言を趣味で読んでいました*1。グロテクスな好奇心とは人間の残虐な行為への関心のことです。最低ですね。 しかし、読めば読む…

飯守重任ーーー体制側に過剰適応する男

中国帰還者連絡会(中帰連)はヒダリと言われているが、日本人戦犯のなかでミギに転向した人もいるので取り上げよう。その名は飯守重任(いいもりしげとう)。興味深い人物である。 飯守重任 ※写真の引用*1 ※日本人戦犯についてはこちら kyoyamayuko.hatenab…

古海忠之(3)ーーー撫順管理所、監獄での「認罪」

中国の「日本人戦犯」はご存知だろうか。 こちらの記事のサブタイトルでもあるが、そもそも中華人民共和国の「日本人戦犯」は、極東裁判のA級戦犯やシベリア抑留ほど知られていない。まずは中国の「日本人戦犯」の全体像を示し、古海が日本人戦犯としてどの…

古海忠之(2)ーーー日本人戦犯として

『獄中の人間学』*1に沿って敗戦後の古海の流れを追いたい。昭和20年9月に新京でソ連軍に逮捕されてシベリアへ抑留、5年間に及んだ。 ソ連のラーゲルでの日々 ソ連の取り調べを受けているうちに相手の意図が分かってきた。満州国にも侵略の意図があったの…